事例作成日: 2021/04/07 15:18:03

更新日: 2021/04/07 15:18:03

質問:

(316)司法の場における男女平等について調べる資料はありますか?

カテゴリー

「05. 政治・政策・法律」

ヒアリングのポイント

司法専門職の男女平等(男女比、管理的地位(トップ、会長等)の女性比率等)を知りたいのか、司法におけるジェンダーバイアスの事例(法律、判例等)を知りたいのか、質問者の意図と調べる分野を確認する。

参考資料・情報源

・女性情報ポータル“Winet”「文献情報データベース」
・自館所蔵資料データベース
・国立情報学研究所CiNii Articles、CiNii Books
・労働図書館データベース(「蔵書」「論文」「調査研究成果」のデータベースがあり、まとめて検索することも可能。)
・インターネット

提供情報・回答

司法は人権救済の砦であり、社会的性差(ジェンダー)に基づく偏見(バイアス)は、男女平等を阻害し、重大な人権侵害を招く恐れがある。ジェンダーバイアスは、裁判や調停の場だけではなく、法律そのもの、司法を担う人事的側面、審理過程等の多様な場面で発生する。
司法を担う人としては、裁判所職員(裁判官、裁判所書記官、家庭裁判所調査官、裁判所速記官、司法委員、参与員、調停委員、労働審判員、執行官、専門委員)、裁判所職員以外(検察官、弁護士、司法修習生、通訳人)がいる。時代とともに女性比率も高まり、司法試験合格者の女性比率は24.37%(2019年度)であるが、管理的地位に占める女性は少なく、日本弁護士連合会会長や検事総長に就任した女性はまだいない。
法律上の男女平等については、民法改正、国際条約の締結等に取り組んでいるが、女性差別撤廃条約の選択議定書の締結や選択的夫婦別姓等の課題が積み残されている。

◆司法専門職データ
「女性の政策決定参画状況調べ」『内閣府男女共同参画局』2021.2.1アクセス、
 https://www.gender.go.jp/research/kenkyu/sankakujokyo/statistics-index.html
 *裁判官、検察官、弁護士等の人数の推移等が毎年掲載される。

文献情報データベース等を「司法」「法律 女性問題」等で検索すると、以下のような資料がヒットする。
◆図書
・牧野雅子「刑事司法とジェンダー(増補)」インパクト出版会、2020
・中村久瑠美「あなた、それでも裁判官?:女性に優しい司法を求めて」論創社、2020
・日本女性法律家協会「日本女性法律家協会70周年のあゆみ:誕生から現在,そして未来へ」司法協会、2020
・上谷さくら、岸本学「おとめ六法」KADOKAWA、2020
・島田陽一[ほか]編「「尊厳ある社会」に向けた法の貢献:社会法とジェンダー法の協働:浅倉むつ子先生古稀記念論集」旬報社、2019
・伊藤和子「なぜ、それが無罪なのか!?:性被害を軽視する日本の司法」ディスカヴァー・トゥエンティワン、2019
・三成美保[ほか]『ジェンダー法学入門(第3版)』法律文化社、2019
 *キーワード解説と関連判例の紹介あり

◆雑誌記事、論文
・中村真由美「司法制度改革は弁護士のジェンダー差を改善したのか?」『日本労働研究雑誌』62(9)、p.68-77、2020.9
・三成美保「「未完の改革」としての司法制度改革:「ジェンダー平等」を柱に第二ステージへ (司法制度改革とは何だったのか)」『法社会学』86、p.61-69、 2020
・二宮周平「選択的夫婦別姓の動向」『ジェンダー法研究』第6号、p.199-203、2019.12
・田村雅宣「労働審判員の役割と課題」『DIO:連合総研レポート』No.347、p18-22、2019.5
 *女性審判員の不足に関する記述あり

◆関係サイト
・「両性の平等(両性の平等に関する委員会)」『日本弁護士連合会』2021.1.12アクセス、
 https://www.nichibenren.or.jp/activity/human/gender.html
 *1.雇用・労働問題、2.教育・福祉問題、3.家族問題の3つの部会で調査・研究等を行い、シンポジウム等で発表、資料をまとめる。
・「72期司法修習終了者の就職状況調査」『ジュリナビ』2021.1.12アクセス、
 https://www.jurinavi.com/market/shuushuusei/shinro/index.php?id=243
・『GAL:Gender and Law』2021.1.12アクセス
 http://genderlaw.jp/index.html
 *裁判の中のジェンダーに関する判例を分野別に掲載

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